裁判例

ファクタリングは貸付けか|金融庁が紹介する裁判例の一覧

事業者向けファクタリングが「債権の売買」なのか「貸付け」なのかは、契約書の名称ではなく実態で判断されます。金融庁が注意喚起ページで紹介している裁判例を、結論別に整理しました。判決文の評価は専門家に確認してください。

情報の確認日:2026-10-27

金融庁が紹介する裁判例

裁判所・日付結論
大阪地裁 平成29年3月3日金銭消費貸借契約に準じる(該当)
東京地裁 令和2年9月18日債権の売買(該当しない)
東京高裁 令和3年7月1日貸付けに当たる(該当)
名古屋地裁 令和3年7月16日貸付けに当たる(該当)
東京地裁 令和4年3月4日金銭消費貸借契約に該当(該当)
東京高裁 令和4年6月15日債権の確定的な売買(該当しない)
札幌高裁 令和4年7月7日公序良俗に反し無効(該当)

金融庁は、いずれも買主(ファクタリング会社)がどの程度の不払いリスクを負っていたか、手数料が担保目的と推認されるほど多額かなどを総合的に考慮した判断だとしています。

判断で見られている要素

要素売買と評価されやすい方向貸付けと評価されやすい方向
不払いリスクの負担売掛先が払わなければ業者が損失を負う利用企業が買戻し・補填の義務を負う
手数料の水準債権の回収リスクに見合う水準担保目的と推認されるほど多額
契約の形式ノンリコースの定め形式だけでなく経済的実態も見られる(金融庁)

給与ファクタリングの最高裁決定

個人の賃金債権については、最高裁第三小法廷が令和5年2月20日の決定(令和4(あ)288)で、債権譲渡の対価としての金銭交付が貸金業法・出資法上の「貸付け」に当たると判断しました。詳しくは給与ファクタリングの解説にまとめています。

悪質な取立てについて

金融庁ページは、権利の実行が社会通念上許容される程度を逸脱すると恐喝罪や脅迫罪が成立することがあるとして、最高裁昭和27年5月20日判決を挙げ、被害に遭った場合は警察への相談を案内しています。

相談先・申込先の選び方

裁判例は個別の事実関係に基づく判断で、似た契約でも結論が同じになるとは限りません。自社の契約が問題ないか不安な場合は、契約書一式を持って弁護士に相談してください。公的な窓口は相談窓口の一覧にあります。

出典(確認日:2026-10-27)

制度・料金は改定されることがあります。申込や契約の前に、各リンク先の最新情報と書面で確認してください。

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判断の違いと上限金利

金融庁が紹介する各事案の要旨です。札幌高裁は公序良俗違反による無効など、結論の法的表現は同一ではありません。利息制限法・出資法との関係も確認してください。

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