債権譲渡登記の仕組みと費用|2社間ファクタリングで求められる理由
2社間ファクタリングの見積書に「登記費用」「司法書士費用」と書かれていることがあります。債権譲渡登記が何のための手続で、法定の費用がいくらかを、法務省の案内で確認します。
情報の確認日:2026-10-27
債権譲渡登記でできること
法務省民事局のパンフレットは、制度の趣旨を次のように説明しています。
「法人がする金銭債権の譲渡などについて、法務局で登記をすることによって、債務者以外の第三者に対する対抗要件を備えることができます。」
民法第467条は、債権譲渡を債務者その他の第三者に対抗するには譲渡人からの通知か債務者の承諾が必要で、債務者以外の第三者には確定日付のある証書によることを求めています。売掛先に知らせずに進める2社間方式では、この通知・承諾の代わりに登記で第三者(二重に譲り受けた者など)への対抗要件を備える設計が使われます。パンフレットでは、譲渡時点で債務者が特定していない将来債権も登記できるとされています。
法定費用と申請先
| 項目 | 法務省資料の記載 |
|---|---|
| 利用できる譲渡 | 法人がする金銭債権の譲渡など(個人事業主の譲渡は対象外) |
| 登録免許税(1件) | 債権個数5,000個以下:7,500円/5,000個超:15,000円(租税特別措置法による軽減後の額) |
| 延長登記 | 1件につき3,000円 |
| 申請先 | 東京法務局民事行政部債権登録課(全国の申請を受け付け) |
| 窓口受付時間 | 月曜〜金曜(祝日・年末年始を除く)8時30分〜17時15分 |
| 申請方法 | 申請書に、登記すべき事項を記録した電磁的記録媒体(CD-RまたはCD-RW)を添付して提出。オンライン申請の案内もあり |
| 根拠法令 | 動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律 第8条〜第10条 ほか |
見積書の「登記費用」が登録免許税だけなのか、司法書士の報酬を含むのかは業者ごとに異なります。法定費用は上の金額なので、差額が何の費用かを内訳で確認できます。
個人事業主の場合
債権譲渡登記は法人の譲渡が対象です。個人事業主向けのサービスでは登記を使わない設計が多く、例えばQuQuMoの公式サイトは「債権譲渡登記の設定不要」と記載しています。登記がない場合の対抗要件や、二重譲渡を防ぐための表明保証条項がどう書かれているかを契約書で確認します。
登記に関して見積書・契約書で確認すること
- 登記を行うか、行う場合は誰が申請し費用をどちらが負担するか
- 登記費用の内訳(登録免許税と報酬・実費の区別)
- 対象債権の範囲(今回の請求書だけか、将来債権を含む包括的な登記か)
- 取引終了後の抹消登記の手続と費用負担
- 登記事項は第三者が証明書を取得できるため、金融機関との取引への影響を事前に確認したか
相談先・申込先の選び方
登記の要否・費用は申込先ごとに違うため、見積段階で「登記の有無」「費用の内訳」「抹消の扱い」を書面でもらい、他社と比べます。登記申請そのものの相談は、法務省の案内どおり東京法務局民事行政部債権登録課が窓口です。
出典(確認日:2026-10-27)
制度・料金は改定されることがあります。申込や契約の前に、各リンク先の最新情報と書面で確認してください。
抹消と証明書の法定費用
法務省の案内では、登記の抹消は1件1,000円、登記事項証明書は1通500円、概要記録事項証明書は1通300円(窓口・郵送)です。司法書士報酬などは別です。
債権譲渡登記は法人がする金銭債権の譲渡が対象です。個人事業主はこの登記制度を利用できませんが、譲渡そのものが禁止される意味ではなく、通知・承諾等の対抗要件を確認します。法務省の案内
月額だけでなく、総額と条件も見てみよう。